0511相場分析 | 国際経済・為替情報分析

0511相場分析

■総論
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ドル円実に堅くレンジ内。ユーロとポンドは金利発表後に下落。BOE0.25利上げという結果で落ちる展開は予想どおり。一時はもとの水準を回復したので、読みが外れたかと思ったが、むしろイベントのタガが外れてようやくチャートに沿った動きとなったか。ユーロドルは一段と下落。その後、本日は大きな動きなし。

対中圧力は一時的に話題から消えている感あり。サブプライムもディーラーの間では消えたとのこと。ここからはテーマ不在の凪相場か。それとも期待に応えて下げてくれるのか。

なお、あるアナリスト(私はこの人物を人間的にまったく信頼していないが……)が、ポツダムG8でヘッジファンド規制が話題に上ること、5~6月がヘッジファンドの決算期であることを理由に、キャリートレードの大きな巻き返しがあると予測している。まぁ真に受けることはせず、そんなこともあるかもね、程度に読んでおきたい。


■経済
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米株下落でクロス円の売りにつながったとの解説もある。最近株価と為替の連動性は高い。

やや気になるのは、欧州はインフレつぶしのために欧州通貨高を容認している気配。そうなるとあまり深い調整には、逆に不快感を示す恐れも。ただ、ドイツから円安への苦言とおぼしき発言も出た模様。気にし過ぎなくてよいか。

なお、キャリートレードについて「実態は把握出来ていないが、規模は言われているほど大きくない」という冷静な見方が出ている。いいかげんキャリートレードの時代は終わってもおかしくない。


■政治
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日銀政策決定会合、G8、米中対話と、アジアに注目の材料が残った形か。日銀はポツダムG8の前に円安批判をかわすための利上げを実行するのではないかと言う。対中圧力はWTO提訴が6/10に、対中関税の結論が6/13に出る様子。


■チャート
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ドル円チャートは時足で反発しそう。日足では今年5月からの順調な上昇の中か。ただしヘッドアンドショルダーズの影は消えず。週足の印象は反落。デイトレードに熱中できる環境なら挑戦しても良いかも。

ユーロ円は時足よく分からないがもう一段下げても良いか。日足はよく分からないが、一旦天井か。ストンと落ちるか、もう一カ月程も現在の値を保つか、分からない。週足はますますよく分からず。調整を済ませてさらに上昇か、ここで一旦下落するか。

ユーロドルの下落は思ったより深く、より長期のチャートで見たくなった。時足、日足、週足と範囲を広げて行くと、週足ではなお調整不十分という気がしてくる。その意味するところはユーロ安ドル高。

ポンド円はユーロ円に準じ、やや天井感が強い程度か。なお両通貨にはデッドクロス間近との指摘あり。ユーロドルの反発予想は投了で、両通貨の下落に期待、という展開でしょうか。しかし、ドルはどうなるんだろう……

結論。やや落ちたところで買い始めてもいいのだが、ユーロのさらなる調整を期待して様子見か。


■蛇足
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最近、やはり相場ノートは手書きが良いような気がしています。もしかすると、ある日このブログを畳むかも。その場合は、お許しを……


■今後の予定
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5/16-17 日銀政策決定会合(利上げの噂あり)
5/18-19 ポツダムG8財相会合(円安批判?)
5/23-24 第二回米中戦略的経済対話(中国元の動きに注意)

6月 欧ECB利上げ?
7月 日本参院選(政局見定め・日銀は参院選後利上げとも)
年内 米FOMC利下げ?